SONY TA-N86 の修理記録_5
2SC1962 短絡!
これも手に入りませんので、東京秋葉原ラジオデパートの
江南電気さんに使えるものはないか?と尋ねました。

互換表や規格表を何冊も使い、15分ほどかかりましたが、
見つけてくれました。

C3425です。
 
1個¥60です 申し訳ないので2個買いました。

(足のBとCの位置が違います・ご注意を)なんと、
基板には予備穴が開いていて、
足違いのトランジスタが入るようになっていました。
回路を調べ、抵抗値もしらべ、変なコイルの半田付けや導通も調べ、小さなコンデンサーの短絡なども調べ、
ダイオードも調べ、もう、何も調べるものが無い所まできました。


後は動作確認のみです
 出口線の赤線はA級・B級電源切り替えリレー用なので開放のままとして、
(+)(−)の端子も無負荷は恐いので4.7KΩの抵抗を入れて、軽い負荷としました。
(軽すぎたようです)
本体の電源を使い、スライダックで電圧を上げていきます、AC80V⇒DC110Vほどで急に出力に
電圧が出ました。 

 成功です!電源電圧を上げると比例して出力電圧も上昇します、AC100V入力でDC90Vになりました、
半固定抵抗でうまく調節できました。 B級 DC90Vです。(±45V)
 半固定を左方向に回すと、突然電圧が急降下します、ご注意を。
(左側が最大です最大方向70〜80%の位置に合わせておくといいです)
これで電源は完了です、あとはどれだけ電流が取れて、耐えられるか、です。
**************************** 電源部 完成 **********************************
パワートランジスタをどうするか、費用がかかるので片CHのみとします。

以前に使った事のある2N6029と2N2398にしました、
若松通商にて購入です。

Hfeも書いて有りましたので、高いものを選びました。

 パワートランジスタを交換して、アンプ回路の動作チェックです、
TA−N220から電源をいただきテストです、徐々に電圧を上げていき、
±19VでリレーONです、
最大電圧(±36VがTA−N220)18V8Ω負荷で40Wが
得られました、アンプ部分は良好です。

*************アンプ部分 完成 *********************
電源は組み立てて、ケースの中に入れたので、
もう調整はできません、
負荷電流を流して調整すればよかったなぁと反省、
少し低くなることが予想されます。


汚い作業台・・・だからゴミがアンプに入ったのでしょう。
電源を仮設で取り付け、
外箱とアースの接続をお忘れなく。

 整流後電圧・(+)電圧・(−)電圧などを見ています、
AC85V超えると出力電圧がでました、
この時点で信号を入力して、出力波形も見ています、
どうやら良好です、DC±44Vです、OKとします。
電源を組み込み、今度は各所の調整です、無信号時のDCバランス調整とアイドリング(アイドル)電流の調整です、
60mAが基準とあります(人様のホームページから)0.33Ωですから電圧に換算して19.8mVです、
TPの間に直流電圧計を入れます、パワートランジスタのエミッターにある0.33Ωの両端がここに来ています。

ここで壊れたRch側のアイドルボリウムが回りません、なんと最大の位置になっていました、
最初から最大になっていたと思われます、半分以上戻して丁度良い値になりました、
ここが最大になっていたからパワートランジスタが壊れたのか?
パワートランジスタが悪かったので最大にセットしたのか不明です。 

どちらにしても中央付近でセットできるのが正しいです。
 DCバランス調節はほんのわずかです、ちょこっと回して見て、0Vにして終了。
(電源を切り、数回大きく回して元の位置に戻してから再度電源を入れて調節する、できれば交換)
接着剤が腐食を促進させコイルの中に入り断線を起こしコイルの中なので発見に時間を要したと、
前述M.T氏からご指摘が有りました。
接着剤周りの部品は注意してください。
********** 後期ロットの機種(端子が変更になりました)について *******************
プロテクトリレーの入る時間を調整するケミコンの容量が変更されています(初期470μ→後期100μ)です
部品交換時に間違えて、リレーが入るまで10秒ほどかかってしまいました、ご注意を。 (2011.7.5 追記)